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食生活研究室

よしい家の食卓【第2回】

2014.12.18

文:よしいなをき

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第1回では水分コントロールがうまくいかず、中2日空きの月曜日に体がダルく感じることを書きました。じんラボツールの『とうせきくん』でのデータを確認したところ、推定塩分量が11g/日を超えるという結果でした。減塩をすれば水分コントロールができるようになることはよく言われます。そこでスプレー式調味料2種を使っての減塩にチャレンジしてみました。スプレー式の醤油を使うと、1回のスプレーで塩分はわずか0.02g。これを普段の食事などに使えば、かなりの減塩になるはずです。今回はその検証編です。


1週間の食事内容

下の表が10月27日(月)〜11月2日(日)までのよしいなをき朝昼晩の食事内容です。

 
10月27日(月) ご飯、目玉焼き、ほうれん草のお浸し、お味噌汁 チャーハン(前回紹介したもの 【透析食】ご飯、ひとくちカツ、冬瓜あんかけ、ぬた、わらびもち
10月28日(火) ご飯、卵焼き(2切れ)、ほうれん草のお浸し、お味噌汁 お弁当 ご飯、ぶりの照り焼き、ほうれん草のお浸し、胡瓜の酢の物、味噌汁
10月29日(水) ご飯、焼鮭(1/3枚)、野菜ジュース、お味噌汁 焼きそば 【透析食】ご飯、魚の和風あん、大根のそぼろ煮、もやしのお浸し、イチゴ寒天
10月30日(木) ご飯、卵焼き(2切れ)、お味噌汁 お弁当 ご飯、鶏肉と野菜(キャベツ、ジャガイモ、にんじん)の蒸し料理、味噌汁
10月31日(金) ご飯、焼鮭(1/3枚)、野菜ジュース、お味噌汁 ご飯、鯖の水炊き 【透析食】ご飯、メバル竜田揚げ、マカロニサラダ、小松菜煮浸し、フルーツ
11月1日(土) ご飯、焼鮭(1/3枚)、野菜ジュース、 パスタ(市販ミートソース使用) ご飯、ハンバーグ、キャベツの千切り、コーンスープ
11月2日(日) ご飯、目玉焼き、ほうれん草のお浸し 【外食】ロースカツ定食 ご飯、豚肉と白菜の鍋物

1)朝食について

毎朝あまり代わり映えのしないメニューですが、基本的には卵料理か焼鮭がおかずで、味噌汁を付けます。よしい家の妻と子供は健康上の問題が無いのですが、私に合わせて薄味の味噌汁を3人分作ります。具材は大根とワカメ(もしくはほうれん草)、お豆腐が定番です。前日からかつお節で出汁を取り、今回は定番の具材に大根を加えて作りました。お味噌は減塩味噌を使用します。

味噌汁1 鍋に沸かした1Lのお湯にかつお節を2つかみ入れ、3分経ったらザルとペーパータオルで濾します。

味噌汁2 透明で澄んだ出汁ができます。市販の粉末出汁だと塩分が多く、色に濁りがある場合があります。

味噌汁3 念のため簡易型の塩分測定器で測ったところ0.6〜0.8gの塩分量と出ました。

以前購入した塩分測定器を使ってみたところ、塩分量は0.6〜0.8gの間でした。ただし盛り付けは具材を多めにし、味噌汁そのものは少なめにして具材のみ食べるようにしました。

おかずの卵料理は、目玉焼きの場合は前回紹介した通りスプレー式醤油で味付けます。卵焼きも同様、卵にだし汁と少量の砂糖を加えて混ぜて焼き上げ、食べる直前にスプレー式醤油を4回吹きかけました。

たまごやき

焼鮭は以前は切り身を1枚食べていました。その話を所長のツマのカオリさんにしたところ、「焼鮭は数日程冷蔵庫で保存が効くから1食あたりを1/3に減らしてみたら?」とアドバイスを受けたので早速実践です。

焼鮭1 3等分にして、朝食分とお昼のお弁当分にします。

焼鮭2 残りはほぐしておき冷蔵庫で保管します。


2)お昼ご飯

月、水、金の透析のある日は在宅で仕事をしています。その日は、凝った料理を作るということはありません。割と食事には頓着しない方なので、前回紹介したチャーハンの材料をほぼそのまま使って焼きそばにしてみました。

焼きそば 中華麺で作った焼きそば

よしい家では、私が透析でいない夜は「麺Day」となることがあり、たまたま冷蔵庫に家族が食べた中華麺が残っていました。焼きそば麺ではなく中華麺で焼きそばを作ってみたのですが、歯ごたえの全く違ったモッチリとした焼きそばになりました。これはこれでアリだと思います。味付けは比較的塩分の少ない中濃ソースを使っています。

火曜日と木曜日は事務所に出勤しています。お腹を満たせるようにアルマイトのお弁当箱にご飯をきっちりと詰め、おかずは冷凍食品と朝食で作った卵焼きや焼鮭の切り身を入れています。

おべんとう


3)夕食

月、水、金の透析日は病院で夕方6時頃から透析食が出ます。

10月27日(月)透析食 10月27日(月)ご飯、一口カツ、冬瓜のあんかけ、ぬた、わらびもち

10月29日(水)透析食 10月29日(水)ご飯、魚の和風あんかけ、大根そぼろ煮、もやしのお浸し、イチゴ寒天

10月31日(金)透析食 10月31日(金)ご飯、メバル竜田揚げ、マカロニサラダ、小松菜煮浸し、フルーツ

病院で出てくる透析食なので安心して食べることができます。それぞれ日によって栄養価に多少違いがありますが、大まかにあげると次の通りです。

エネルギー 650kcal前後
脂質 20g前後
リン 300mg前後
蛋白質 20g前後
塩分 2g未満
カリウム 500mg前後

1食あたりのトータル塩分量は2g未満ですが、味付けはしっかりしていると思います。こうした透析メニューを定期的に食べていると、実際に自分で作る際の参考になります。

透析ではない日の夕食です。

透析ではない日の夕食

子供のリクエストに応えてのハンバーグですが、外食の雰囲気が欲しいとのことでコーンスープを付けました(その割にご飯は普通のお茶碗に盛り付けていますが…)。このメニューは少々塩分、水分の摂りすぎの懸念があったため、私のハンバーグだけはデミグラスソースを少し塗っただけにしました。キャベツの千切りには前回に紹介した「昆布の水塩」をドレッシング代わりに4回程度吹きかけています。

さて、この1週間の私の食事のポイントは次の通りです。

  • 厳密な塩分管理をしない(神経質になると食べることがストレスになるため)。
  • ソースや醤油は直接かけず、食べる直前にスプレー調味料で味付けを行う。
  • 塩辛いものは少量ずつにして食べる。
  • 極力外食をしない。
  • 食事の記録を取り、反省材料は翌日に反映させる。

では、結果です。

「とうせきくん」でのよしいなをきのデータ 「とうせきくん」でのよしいなをきのデータ

11月の検査値はまさに上記した1週間の直後の数値です。10月の推定塩分量が11g/日あったものが、11月では7.8g/日となりました。私の塩分摂取の目標値はドライウェイトから計算すると10.5g/日以下ですので、目標値よりも2.7g減塩することができました。


体感的にはどうだったのか?

意識して減塩を始めて2日目くらいから体感的な変化が起こってきました。何かというとあまり喉が渇かないということです。食事の際には必ずコップ1杯の水を添えていましたが、コップ1杯はいらないくらいです。また、意識して減塩をする前は午前中に1杯、午後に1杯のコーヒーを飲む習慣がありましたが、これも午前中の1杯だけで充分という感じになりました。

味覚についても変化があったことを実感しています。スプレー式醤油を使い始めたばかりの時は、やはり舌が物足りなさを感じました。それが4、5日使う内に「味」を感じるようになりました。1週間を過ぎると4回程度スプレーしたもので大丈夫だと思うようになり、時折、外食をした時などは辛すぎると感じることもありました。

体重の変化を見ると、暑かった7月、8月の記録では中2日空きの後の体重はドライウェイトより+4.0kgでした(私が通院している病院では3kgをオーバーするとその分はいわゆる「お持ち帰り」となります)。集中して減塩を行った1週間の後の検査日の体重は+2.3kgとなり、水分の摂取量が減ったことが分かります。

※水分(体液)管理の重要性に関しては、基礎知識の「透析療法でのさまざまな合併症」でご覧ください。


今までの私、何だったんでしょうか?

減塩をするまでの自分自身の生活を振り返ってみたいと思います。以下、敗因分析です。

【何が良くなかったのか】

× 朝食時の焼き鮭を切り身1枚完食していた。
× 味噌汁を完食。
× 持ち帰り弁当や外食の利用
× おせんべいやスナック菓子の間食

一番大きな敗因は「持ち帰り弁当や外食の利用」「おせんべいやスナック菓子の間食」の2つだと思います。在宅で仕事をするときには、自宅近くのお惣菜屋さんの弁当を常食していました。これは値段が350円と安く、またボリュームもありました。煮物などのおかずの他に揚げ物があり、ソースなどを普通に使っていたのが塩分過多につながっていたのだと思います。

また、よしい家には、「おやつボックス」なるお菓子の常備場所があります。これは親が共働きで留守中に子供が食べられるように設置したものですが、時折、私が利用していました。一時期に空腹を感じると胃の痛みが生じることがあり、それを抑えるためにおせんべいなどを食べていたことがあります。少しの間だけ胃の痛みは治りますが、痛みを抑えるためにお菓子を食べるという悪循環になっていた可能性があります。後から気がつきましたが、減塩を意識し始めてから胃の痛みも感じなくなり間食そのものが無くなりました。


一番大事なことは何か?

中1日空きの時は、今現在は体重の増えは2kg未満で済んでいます。これに透析時の食事量0.8kgを足した時の1時間あたりの除水量は0.56Lです(私の透析時間5時間で計算しています)。私の場合では1時間あたりの除水量が0.7Lを超えると体の不調があるように感じました。0.56Lであれば体は本当に楽になります。まず透析中、透析後の体のダルさを感じません。血圧が急低下したり足がつるといったことも無くなりました。こうしたことが体感的に理解できたことは、減塩の大切さに気付くきっかけになったと思います。

一番大事なことは減塩生活をどのように継続していくかだと思います。今回の経験で、減塩をすることで喉が渇かないことが実感できました。喉が渇かなければ水分を摂る量が減り体重は増えず、結果、透析はすごく楽になります。この「減塩」→「体重が増えない」→「楽な透析」という「良い循環」が継続できれば良いのですが、ほんの少しの塩分が増えることで「良い循環」は壊れてしまい、辛い透析になってしまうのかもしれません。

減塩の良い循環 塩分摂取が増えるとこの「良い循環」は壊れる

塩分の撮り過ぎが気になる方は、まずは1週間、スプレー式調味料などを使って気軽に減塩生活をして体感的な効果を実感してみることをおすすめします。また合わせて食事内容のメモを取りながら、普段の食生活の見直しをすると、意外な気付きがあるのかもしれません。

よしいなをき

よしいなをき
透析歴7年になります。透析はしていますが普段はスポーツ自転車に乗って 体を鍛えています。 仕事は、平凡なサラリーマンですが、透析の時間を利用して、ブログを書いたり、小説を書いたりしています。透析は月、水、金の夜間にしているので、その時間にメッセージや、 コメントなど頂けるとうれしいです。

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