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じんラボリサーチ

【第8回】透析患者必見! 他の患者さんはどうしている?
「シャント」に関するあれこれ調査

2017.10.30

文:じんラボスタッフ

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実施概要

調査目的

透析患者にとって非常に身近な「シャント」ですが、どのくらい持つものなのか(シャントの寿命)、作り直したことはあるのか、どんな自己管理をしているのかなど、他の患者さんのシャントの状態はとても気になるようです。

そこで、透析患者にとって命綱とも言えるシャントの状態・管理方法などについて、調査を行いました。

調査方法WEBアンケート
調査エリア全国
調査対象透析患者 男女年齢不問
調査期間2017年2月3日(金)〜2月10日(金)
有効回答数110名

調査対象詳細

性別
男性 76 69.1%
女性 34 30.9%
年代
〜30代 12 10.9%
40代 45 40.9%
50代 29 26.4%
60代 19 17.3%
70代 4 3.6%
80代〜 1 0.9%
透析歴
1年未満 7 6.4%
1〜2年 14 12.7%
3〜5年 23 20.9%
6〜10年 18 16.4%
11〜20年 30 27.2%
21〜30年 11 10.0%
31年以上 7 6.4%

(Q1)今までシャントを何回作製したことがありますか(n=110)

1 1回
(最初に作製した
シャントを使用中)
63 (57.3%)
2 2回 24 (21.8%)
3 3回 13 (11.8%)
4 4回 4 (3.6%)
5 5回以上 6 (5.5%)

(Q2)初めて作製したシャントの寿命年数はどのくらいですか(n=110)

1 1ヵ月以内 8 (7.3%)
2 半年以内 12 (10.9%)
3 1年以内 5 (4.5%)
4 3年以内 17 (15.5%)
5 5年以内 14 (12.7%)
6 10年以内 29 (26.4%)
7 15年以内 14 (12.7%)
8 20年以内 4 (3.6%)
9 21年以上 7 (6.4%)

(Q3)今のシャントはどのくらい使用していますか(n=110)

1 1ヵ月以内 5 (4.5%)
2 半年以内 7 (6.4%)
3 1年以内 8 (7.2%)
4 3年以内 19 (17.3%)
5 5年以内 18 (16.5%)
6 10年以内 31 (28.2%)
7 15年以内 14 (12.7%)
8 20年以内 4 (3.6%)
9 21年以上 4 (3.6%)

(Q4)透析時の血流量(QB)はどのくらいですか(mL/minあたり)(n=110)

1 150mL未満 0 (0.0%)
2 150mL 7 (6.4%)
3 200mL 37 (33.6%)
4 250mL 38 (34.5%)
5 300mL 17 (15.5%)
6 350mL 9 (8.2%)
7 351mL以上 2 (1.8%)

シャントの平均使用年数は約6年4ヶ月

血液透析を行うために、動脈と静脈をつなぎあわせて静脈を太く丈夫にした「シャント」を、主に上腕に人工的に作製します。
そしてシャントは一度作製したら生涯使用できるとは限らず、少しでも長持ちさせるために感染症や閉塞などのさまざまなトラブルから守るなどの管理や観察が必要です。

本アンケート回答者の透析歴は1年未満〜30年以上とばらつきがありますが、初めて作製したシャントを使用中の方は半数以上の57.3%です。使用年数は10年以内(6〜10年)が26.4%と最も多く、狭窄などのトラブルにより2回以上シャントを作製している方を含めた「今のシャントはどのくらい使用していますか」の問いにも、10年以内(6〜10年)の回答が28.2%と最多でした。
平均使用年数は約6年4ヶ月、最長使用年数は28年でしたが、シャント作製手術後数時間以内に閉塞してしまうケースもあり(5名:4.6%)、シャントの寿命にはかなりの個人差があるようです。


トラブルと自己管理、「圧迫しない」はお約束

(Q5)今まで経験したシャントトラブルは何ですか(n=110:複数回答、回答数183)

1 狭窄(血管の内側が狭くなる) 47
2 閉塞(血管の内側が詰まり使えなくなる) 39
3 シャント瘤(コブができる) 36
4 感染症(細菌に感染する) 10
5 スチール症候群(手や指の冷感や痛み) 7
6 静脈高血圧症(手や腕が腫れる) 6
7 トラブルは特にない 32
8 その他 6

全体の約3割はこれまで特にシャントトラブルはなく順調に使用している一方、 何らかのシャントトラブル経験者は約7割です。中には上記回答項目の内「シャント瘤」以外の全トラブルを経験した方もおり、シャントの悩みは尽きないようです。
さまざまなトラブルからシャントを守り、少しでも長持ちさせるためにできる一般的な自己管理法は主に以下の3つと言われています。

  • シャントの観察(拍動や音などを毎日確認する)
  • シャント部分を圧迫しない(シャント側の腕で重いものを持たない、血圧測定や腕時計をしないなど)
  • 常に清潔に保つ(透析日に入浴しない、手洗いや消毒をしっかり行うなど)

(Q6)日頃から行っているシャント管理は何ですか(n=110:複数回答、回答数614)

1 シャント部を圧迫しない(血圧測定、腕時計等) 91
2 透析日は入浴しない 71
3 毎日スリル(拍動)の有無を確認している 69
4 シャント側で重いものを持たない 67
5 透析後の絆創膏は翌日には剝がしている 65
6 毎日シャント部分に異変がないか観察している 54
7 毎日シャント音を確認している 49
8 手洗いや消毒をしっかり行っている 49
9 常に爪は短く切っている 47
10 シャント側を下にして寝ない 43
11 特に気にしていることはない 6
12 その他 3

「日頃から行っているシャント管理は何ですか」の問いに91人が「シャント部分を圧迫しない」を選択し、8割以上の方がシャント部の圧迫を常に気にかけながら生活しているという結果となりました。

シャント部の圧迫は血液の流れを悪化させ、狭窄や閉塞の原因になります。また通常の血管よりも太く大量の血液が流れており、万一破裂すれば死に直結する可能性もあるためでしょう。


自分の身体は自分で守る

シャントトラブルが起こらないように自己管理を行うことはとても大切です。シャント診療を中心に行う「飯田橋春口クリニック外部サイトへ」の春口洋昭院長は以下のようにおっしゃっています。

「トラブルを起こす前にシャントを評価し、適切な時期に治療を行うことが大事です。 今は順調であっても、長い間使用していけばさまざまな変化が生じて、突然閉塞することもあります。シャントは血液の入り口であるとともに命の入り口でもあるため、初回の手術こそ熟練した外科医に作製してもらうこと。そして車検のように定期的に専門家に診てもらうこと。“最初に作製するシャントを上手に作って、上手に使うこと”が、シャントを長持ちさせるために大切なことです。」

本アンケートの記述回答では、「(血管やシャントの)専門医に定期的に通院している」という声も見られましたが、実際はトラブルが起こってから診てもらう方が多いのではないでしょうか。 透析のために週3回通院しているとシャントの状態も一緒に診てもらっていると考えがちですが、通院している透析施設が必ずしもシャントの診療をしているとは限りません。 診療可能な施設ではシャントのエコー検査をしています。まずは普段通院している施設がシャント診療ができるかを確認し、必要に応じて血管専門やシャント専門の外来施設に3〜6ヶ月に1回程度定期的に診てもらうことが、自分でできる最も効果的な自己管理方法と言えるでしょう。

すべてを主治医に任せてしまう「おまかせ透析、おまかせ診療」ではなく、「自分の身体は自分で守る」という意識を持ち、専門医に定期的に診てもらうアクションを起こしましょう!

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