with Kidney調査

第2回 当事者アンケート腎臓病が分かったときの状況やあなたの気持ち 調査結果

調査目的

慢性腎臓病(CKD:chronic kidney disease、以下 CKD)の早期発見のヒントとして、じんラボでは「腎臓病の早期発見のヒント 〜皆さんの体験から」というシリーズで、腎臓病が分かった当時の状況や気持ちなど、当事者の方の"こえ"を集めて情報提供しています。
今回は、さらに幅広く当事者の方の"こえ"を集めるためのアンケートを実施しました。

この調査結果は、じんラボでも「腎臓病の早期発見のヒント 〜皆さんの体験から2」として公開しています。

調査概要

調査方法Webアンケート
調査対象腎臓病の方、透析をしている方、移植経験者など腎臓病当事者
調査期間2023年5月19日(金)~ 6月8日(木)
有効回答数113名

回答者の属性等

G1〜G2 G3 G4
(保存期腎不全)
G5
(透析をしている)
総計
女性 8 12 10 13 43
~20代 1 1
30代 2 1 2 5
40代 3 3 3 2 11
50代 2 8 7 4 21
60代 5 5
男性 3 8 10 49 70
~20代 1 1
30代 3 3
40代 3 3 8 14
50代 2 3 2 23 30
60代 1 2 3 10 16
70代 2 3 5
80代 1 1
総計 11 20 20 62 113
回答者の年齢とCKDステージ

調査内容と結果

もくじ
Q1:腎臓病が分かった状況[n=113]
A 学校・会社などの検尿や健康診断で腎臓の機能の低下を指摘された 50
B 持病(糖尿病、肥満、脂質異常症、高血圧、耐糖能障害、高尿酸血圧、膠原病、感染症、尿路結石 など)の定期検査結果などから判明した 18
C 持病があるものの通院や治療を放置してしまい、体調が悪化してから医療機関にかかったところ判明した 16
D 特に持病はないが体調を崩し、直ちに医療機関にかかったところ検査結果で判明した 14
E 特に持病はないが不調を感じたもののしばらく様子を見て、悪化してから医療機関で受診した 5
F 腎臓の障害が主に起こる遺伝性の病気を持つ家族がいるため、検査をしたら自分もそうだと分かった 4
G その他 6
その他の回答
  • 掛かり付けの医師に放置された。egfrが28になった時に腎臓内科を紹介された。
  • 紫斑出現の経過の中でわかりました。
  • 腎癌で左腎切除後ステージ2と診断された。
  • 足の浮腫があり家族からの勧めで受診した。
  • 妊婦検診で蛋白尿と潜血が続くので産婦人科から腎臓内科受診を勧められた。
  • 白血病の治療による薬害性副作用の為、治療後分かった。
Q2:腎臓病が分かった際に、医師から告げられたこと[n=113]
A 腎臓の機能が落ちているため、生活習慣の改善をしましょう 13
B 腎臓の機能が落ちているため、原因疾患の治療、生活習慣の改善(食事療法を含む)、薬物治療などを始めましょう 26
C 透析導入を視野に入れて、原因疾患の治療、生活習慣の改善(食事療法を含む)、薬物治療などを始めましょう 20
D 腎生検などの詳しい検査をしましょう、または検査入院をしましょう 35
E 透析導入のため入院しましょう 8
F その他 11
その他の回答
  • 悪化はしないので経過を見ていきましょう。
  • 薬を飲んで、激しい運動は控えて下さい。
  • 中学2年の時。足のむくみと血圧200以上で入院。
  • 腎機能が改善することはないので、このまま様子を見ていきましょうと言われた(それから5年間数値が上がるまで放置)。
  • 数年経過観察通院してから腎生検だった。
  • 頭痛があり、もやもや病の診断がでた。この際に腎臓に影響あることが多いとされ、調べたらADPKDが指摘され。
  • 大阪市総合医療センターを紹介された。
  • 3年以内の透析導入を言い渡された。
  • とにかく入院して。
  • あなたは腎臓病の一つの多発性嚢胞腎、多発性嚢胞腎の合併症でくも膜下出血があり貴方は出血していて手術しないと死にます。
Q3:腎臓病が分かったときの心境[n=113]
A:ショックを受けた 45
A1 持病が腎臓病の原疾患だと知っていたが、冷静ではいられなかった 4
A2 持病が腎臓病の原疾患だと知っていたものの、「まさか自分が」とショックを受けた 7
A3 持病も自覚病状もなく健康体だと思っていたため非常に驚いてショックを受けた 16
A4 持病や体調の悪化があったが、それが腎臓の機能低下につながるものだと知らずに「まさか自分が」とショックを受けた 14
A5 体調が悪かったが、まさか腎臓が悪いと思っていなかったためショックを受けた 4
B:比較的冷静に受け止めた 27
B1 持病が腎臓病の原疾患だと知っていたため、比較的冷静に受け止めた 9
B2 体調が悪かったため、原因が分かってホッとした 5
B3 体調の変化や高齢など、思い当たる節があるため比較的冷静に受け止めた 13
C:呆然とした 29
C1 持病も自覚病状もなく、「まさか自分が」「ありえない」など、他人事のように感じ、呆然とした 17
C2 持病や体調の悪化があったが、「まさか自分が」「ありえない」など、他人事のように感じ、呆然とした 12
D:その他 12
その他の回答
  • 特に、といった感じだった。
  • まだ小学生だったので特に無し。
  • 子供だったので良くわからなかった。
  • 学生だったので、事の重大さが認識できなかった。
  • 10歳の頃の事で即入院となったが、自分の置かれている状況が判断できなかった。
  • まだ子供だった事もあり、客観的には考えてなかった気がします。とりあえず言われるままの感じでした。
  • まだ若かったし、何の自覚症状もなかったから、漠然とした不安しか抱かなかった。
  • 当時腎臓の機能が改善すると思っていたので、症状が改善すると楽観的に考えていた
  • もっと早く治療を始めたかった。
  • 自覚病状もなく健康体だが、妊娠継続が難しいと言われて心配になった。
  • 「くも膜下出血しているのだから、腎臓病の説明なんか後にしろ」と思った。

自由記述で回答いたいた「Q4:腎臓病が分かったときの状況、心境に関して、〜Q3の選択肢で伝えきれない細かい感情の変化など」はじんラボの「腎臓病の早期発見のヒント 〜皆さんの体験から2」でご覧ください。

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