腎腫瘍
別名:
略号:
腎臓にできる腫瘍のことを指します。腎腫瘍にはいろんな種類があり、ウィルムス腫瘍、腎腺癌、腎盂癌の3つが代表的なものです。ウィルムス腫瘍は小児に多い腎実質悪性腫瘍で、腹部腫瘤や血尿が見られ両側に起こりやすいが、近年は手術と化学療法、放射線療法を用い一般に予後が良好です。腎腺癌は腎細胞がん・グラビッツ腫瘍ともいわれ、腎実質に発生する腺癌で早期に血行転移しやすいので悪性です。男性の方が多く、男女とも中年期や老年期によく見られます。
初期症状で最も多いのが血尿で、倦怠感や発熱などの不定症状も多くて発見が遅れがちです。放射線療法や化学療法もあまり効果がありません。腎盂癌は腎盂粘膜から発生する癌で90%以上は尿路上皮癌です。ほとんどの場合血尿によって発見され、尿路造影で腎盂と腎杯の充満欠損や変形で診断されます。尿管癌や膀胱癌と合併しやすく精査が必要です。腎尿管全摘除の手術を中心に放射線療法と化学療法を併用します。腎腫瘍は、発生するガンの部位やその人の免疫力や体質などによって症状の進行が異なります。長期にわたって透析を受けている方は癌の発生率が高いと言われているので、早期発見、早期治療が大切です。