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透析中の過ごし方改革に挑戦! 第1回

2013.9.13

文:所長

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透析中のタブレットパソコン(ウルトラブック)の活用
検証実験スタート

2013年9月2日より、インテル株式会社、東京ネクスト内科・透析クリニックと共同で透析中に患者さんにタブレットパソコン(ウルトラブック)を活用していただくための検証実験をスタートいたしました。

ウルトラブック

さかのぼること3月、インテル社より「協力してほしい」と、ご連絡をいただいたことからこの試みはスタートしました。

ご連絡をくださった担当の方は、以前透析をされていて現在は移植を受け元気にされています。
ご自身が透析をしていた時、4時間以上拘束される時間を有効活用できないかと常々考えていらしたそうです。

もちろん、私も「透析時間の有効活用」についてはずっと前から考えていました。

いや、おそらく透析をしている方であれば必ずそのことを考え、また自分なりに実行されていることだと思います。


私の通院している施設もそうですが、近ごろはインターネットの環境(wifi等)も整えられ、パソコンやタブレットを使用することもOKの施設が増えたので、「テレビ・ラジオ・読書・寝る」という4大(?)透析中の過ごし方から、「インターネット」という新しい選択肢が増えるという、患者にとってはありがたく、大きな環境の変化がありました。

その「インターネット」によって、もっと透析時間を有効活用できる可能性があるのではないか、と私は考えます。

比較的若くインターネットやパソコンの扱いに慣れた方であれば、様々な工夫をして自分のやりたいことがある程度できるかも知れません。
しかしそうではない方、また透析中はもう完全に気持ちが「患者モード」(患者なのですが…)となって、本来は「透析中は好きなことをして過ごしたい」という思いがあっても、最初から何もせずに諦めている方もいらっしゃるのではないか、と思っています。


私たち透析患者は、「透析のために生きる」のではなく、「やりたい事(夢・目標・趣味・仕事など)をするために透析をする」という発想の転換ができるようなものを見つけると人生が変わるのではいでしょうか。
もちろん、そんな大げさなことでなくても生活の潤い、楽しみになることでもいいのです。

そのきっかけとなる可能性を「インターネット」は秘めているのではないかと思うのです。

このタブレットパソコン(ウルトラブック)の活用の検証というのは、あくまで「実験」で、まだまだ完璧な形ではありません。
スタート前からハード、ソフト両面で課題があることは容易に想像できます。

しかし、リアルにベッド(またはチェア)にタブレットパソコンが設置されていたら、透析患者は使用するのだろうか、何をするのだろうか、また年齢層によっての違い、どんな希望があるのかなど、机上の空論ではなく、実際に試していただいて検証することに大きな意義があると考えています。


今回検証実験をさせていただくにあたって、東京ネクスト内科・透析クリニック外部サイトへにご協力をいただきました。

院長の陣内先生には、このお話が出る前から、透析中の過ごし方について色々とお話をうかがい、パソコンやタブレットの活用についてのお話もしていたので、インテル社から依頼があった時には、迷わず陣内先生にご相談させていただくことにしました。

こうして、東京ネクスト内科・透析クリニック、インテル株式会社、弊社ペイシェントフッドにて契約を交わし検証実験のスタートとなりました。

東京ネクスト内科・透析クリニック、インテル株式会社、ペイシェントフッド

いよいよ検証実験が始まりました!

クリニックのベッド(もしくはチェア)に備え付けられているオーバーテーブルに安全に設置できるか、インターネットの接続状態は問題ないか、テレビは観られるか等を数日に分けて確認しました。

確認作業

また、患者さん用とスタッフさん用の使用マニュアルの準備をして、ようやく約半年の準備期間を経て9月2日より検証実験を開始しました。

今回の検証はタブレットパソコン(ウルトラブック)3台でスタートです。 このパソコンはWindws8搭載でタッチパネルになっていますので、画面をタッチするだけで操作できます。

タッチパネル

実際の様子はこんな感じです。
設置したベッド(もしくはチェア)で透析をされている患者さんは色々と触ってくれているようです。

東京ネクスト内科・透析クリニックでの検証は3ヵ月間の予定で、さらに他施設での検証も予定しています。

タッチパネル
この実験で透析患者さんの実際の行動とニーズを調査し、 透析中の過ごし方をより充実させていただくための サービス・製品制作の検討材料として活かしていきたいと思っています。

(つづく)

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所長

所長
一般社団法人ペイシェントフッド代表理事。社会福祉士。透析歴31年。
14年間勤めた一般企業を退職後、福祉職を経て、2010年9月に株式会社を設立し、2018年4月からは一般社団法人ペイシェントフッドに法人格を変更。
長い年月にわたり「治療を受ける」という「受け身の立場」で医療と関わってきましたが、腎臓病を経て、透析を受ける当事者として、その経験・想いを「腎臓病・透析に関わるすべての人の幸せのために」役立てられないかと一念発起し、起業しました。
「じんラボ」はみなさんと一緒につくりあげていくコミュニティです。
「ひとり一人の「生きる力」が、医療を支える、希望ある社会」の実現に皆さんと共に歩んでまいります!どうぞよろしくお願いします!

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