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前だけを向いて、たまに立ち止まって、また歩きだす

【第1話】慢性腎不全と診断されるまで

2017.5.22

文:伊東ひろみ

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健康的な学生生活を宮崎で過ごし、2013年3月に「ネフローゼ症候群」と診断されるまで入院したことなどありませんでした。

社会人生活では、いろいろな縁もあり東京のとてもアットホームな雰囲気の会社で充実した毎日を過ごしていました。初めての一人暮らし、職場の仲間たちとも意気投合、現在の主人とも出会い結婚もしました。
順風満帆、本当に充実した東京生活を送り、好きなように生きてきた私ですが、2013年の秋頃から体調がすぐれなくなりました。
平日は仕事に行けても土日は発熱という状況がしばらく続き、身体もだるくなってきたので、病院に行きました。
1軒目では血液検査と診察、2・3軒目では診察のみで風邪と診断され、解熱剤を処方されました。
行った病院が悪かったのか、3軒も行ったにも関わらず薬を飲んでも改善せず、不思議に思っていました。


2014年2月、会社の指示で13日間の研修に行くことになりました。この研修は、通称「地獄の合宿」と言われており、礼儀と精神を鍛えるための過酷な課題を次々クリアしなくてはなりません。
課題の中には40キロ歩行というのもあり、15時から班ごとに歩き始め、班員全員で40キロを完歩するというものでした。
40キロを歩き終わったのは夜中0時、班員は私以外男性。トイレに行かなくてすむように水分摂取も控えていました。

振り返ってみると、水分を取らなかったのがいけなかったのだと思います。
研修を終えて帰ってきた翌日の朝、私の足は象のように浮腫んでいて、靴が入らないくらいでした。
その頃の私は無知だったので、そのうち浮腫みも引くかな、と楽天的な考えでした。しかし身体は正直で、次第に電車で通勤ができなくなりましたが、「最近仕事が忙しくて睡眠不足だから」と自分に言い聞かせ、車で通勤するようになっていました。

体調不良と高熱が続くようになり、再度1軒目の病院を訪れました。1回目とは別の先生に診察を受け、血液検査と尿検査をして「結果は1週間後に聞きに来てください」と言われ、その日は薬をもらって帰りました。
翌日は仕事が忙しく、17時くらいに携帯を確認すると知らない番号から10回ほど電話がかかってきていました。
仕事が終わった19時頃に折り返し電話すると、病院の先生からで、「何度電話しても電話に出ないので、倒れているのかと思いました。明日の朝一番で病院に来てください」と言われ、その翌日の午前中に仕事を休んで病院に行きました。

すると「ネフローゼ症候群の疑いがあります。すぐに紹介状を書きますから他の病院で診てもらってください」と言われ、さらに「今日のこれからの予定は?」と聞かれたので仕事に行く旨を伝えると「絶対安静にしてください」と言われました。
まず思ったことは「ネフローゼって何? 絶対安静ってどういうこと?」
分からないことだらけでしたが、頭痛やだるさの原因が分かったのならよかったと思いました。

紹介状を書いてもらったものの、その週末は実家に帰る予定にしていたので、宮崎から帰ったら病院に行きますと言い、実家に帰るまで安静にして仕事も休んでいました。
実家に帰る飛行機では、気流の影響で機体が揺れ、気分が悪いまま飛行機を降りました。
その姿を見て、迎えにきていた母はやっぱりおかしいと思ったようです。
母のかかりつけの病院の先生に私の状況を話したら「すぐに連れてきなさい」と言われたそうで、受診することになりました。
採血、尿検査後の診察で「こんな状況で飛行機に乗るなんて信じられない。大きい病院を紹介するからすぐに行ってください。」と言われ、現在かかりつけのK病院を紹介されました。
K病院でも血液検査と尿検査を行い「即入院してください」と言われ、人生初の入院生活が始まりました。

次回は「初めての入院と人工透析」です。

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伊東ひろみ

伊東ひろみ
1979年10月生まれの37歳(2017年4月現在)。 順風満帆な人生から一転、2012年秋くらいから体調が悪くなり、2013年3月にネフローゼ症候群と診断され、即入院、即透析となりました。
2014年12月に母から腎臓を提供してもらい、腎移植。現在に至ります。
私の体験や思いなどを紹介させていただけることに感謝申し上げます。

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