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重複障害者からの福祉サービスへの願い

【第5話】行政福祉サービス
(ガイドヘルパーや通院等介助)の限界

2019.7.1

文:ミーナ

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今回は、通院時に使える福祉サービスについて考えてみます。


ガイドヘルパーの利用しづらさ

高齢者の場合は介護保険法、障害者の場合は障害者総合支援法の中で規定されている福祉サービスの中に、同行援護(ガイドヘルパー)や通院等介助というサービスがあります。ただこの両者とも無条件で使えるというわけではありません。

まず他の福祉サービスと同様支給決定までに時間がかかります。事業所を訪れて利用契約を結んで自治体からの決定通知が送られてくるまでには1か月程かかります。

無事契約が終了しても、ガイドヘルパーがいる居宅介護事業所は少ないため、実際に動いてくれるヘルパーを見つけるのが大変です。と言うのも、同行援護は介護保険の点数があまり高くなく、家事援助(ホームヘルパー)と違って決まった曜日にコンスタントに入らないため、同行援護従業者の絶対数が少ないのです。また、各事業所もそれほど力を入れていないのが実情で、居宅介護の片手間で行っていることが多いからです。これらのことから、週3回コンスタントに来てくれるヘルパーを探すのは大変です。

自治体によって異なるため一概には言えませんが、ガイドヘルパーは月あたりの利用時間数に上限の目安があり、多くても1か月で50〜60時間程度です。単純に計算すると、透析の時間を1回4時間、通院時間を考慮して1回に6〜7時間くらいを使うとして、月に8〜9回(週2回透析)をギリギリまかなえる程度です。

もちろん送迎だけで透析中は一度帰ってもらい、サービスの利用時間を節約することも考えられます。しかしその場合、透析終了時刻にもう一度来てもらわなければなりません。ヘルパーと自宅が病院から近ければまだ大丈夫でしょうが、遠い場合は敬遠されるでしょう。行きと帰りで別のヘルパーを頼むとなると、よりたくさんのヘルパーを探す必要があります。
そもそも多くの介護事業所が片手間で行っているような状況を考えると、週3回確実なヘルパーを見つけるのも困難です。


「大きな病院」という曖昧な定義に左右されるサービス

通院等介助に関しては、透析のような頻回の通院を想定したものではありません。月1〜2回程度の定期通院が想定であることが多いため、月あたりの利用時間上限はもっと少なくなります。
ガイドヘルパーと通院等介助ともに言えることですが、大きな総合病院等への通院では使えない場合が多々あります。
「診療所やクリニックなどの小規模な病院では職員数も少ないため、障害者や高齢者の介助は行政が手伝うけど、総合病院などのある程度規模の大きな病院は自助努力でどうにかしなさい。」という考え方が基本になっているからです。

とはいえ例外もあります。重度の身体障害など、病院職員が介助するのが難しいような人の場合は、大病院でもヘルパーの利用を認めるケースはあります。
ちなみにこの「大きな病院」の定義ですが、職員数が何人以上など厳格な基準があるわけではなく、行政がどう思うかという曖昧な判断のように見受けられます。 「透析クリニック」の規模はどう定義されるのでしょう。内科医院や歯科医院に比べれば職員数は多いですよね。


日本の障害者・高齢者施策は「身体の不自由な人」に重きが置かれている

介護給付の必要度を表す障害支援区分について考えてみます。日本の障害者施策、高齢者施策は「身体の不自由な人」に重きを置いて考えられています。したがって、目や耳、腎臓含む内部障害、また知的障害や認知症、精神障害単独では介護度や障害支援区分は上がりにくく、ヘルパーや通院介助の利用上限も連動して低いと考えられます。
ちなみに私の場合、通院等介助は36時間/月、移動支援は40時間/月です。両方合わせても全く足りません。

またこれは個人的な希望ですが、私はこれらの制度を透析だけで上限いっぱい使いたくありません。たとえば急に具合が悪くなって透析以外で病院に行ったり、病院以外の知らない場所に1人で行く必要が出てこないとも限らないからです。

このような現実を踏まえて、次回は「医療関係者へのお願い」です。

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ミーナ

ミーナ
1990年9月生まれの28歳(2018年11月現在)です。生まれつき、先天性緑内障という目の病を持っており、幼い頃から弱視で現在はほとんど見えていません。腎臓は昨年急な体調不良から緊急透析導入となり、今に至ります。原因は不明です。視覚と腎臓の重複障害ですが、日々楽しく生活しています。
趣味は読書で、4時間の透析中に1〜3冊くらいは読んでしまうかなりヘビーな読書家です。

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