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4つのステージ〜笑顔と涙と闘いと〜

【第3話】魔法の箱

2013.8.23

文:はこ

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シャントが使えるようになったので、ダブルルーメンをやっと抜いてもらいました。脚の付け根に入っていて結構不便だったのですっきりと。
家に帰ったらまず最初にPCをネットに繋ごうと決めて、病院を後にしたのです。

イメージ

悪戦苦闘の末、ついにネットが開通しました。導入前は目にするのも嫌でたまらなかった“透析”の二文字を繰り返し検索するようになるとは我ながらびっくりです。
次から次へと新しい窓が開いても、透析の予備知識が全くない私には右から左へ状態だったりしましたが…。

透析中に周りを見渡しても自分と同じ世代の人はほとんどいないようでした。そんな環境もあって、透析をしている若い人たちと知り合いたい気持ちでうずうずしていました。
ひと昔以上前のことなので、今のようにfacebookやtwitterでの出会いはありません。でもネットを覗けばホームページや掲示板を開いている若い透析者がたくさんいます。
透析もネットもど素人な私も勇気を出して、掲示板に質問を書くことから始めてみました。誰かが書き込むとそれに対してレスがつく、そんなエンドレスな場所から目が離せなくなっていきました。

“長生きしたいのなら長時間やった方がいいよ”と友達がよく言っていました。透析を続けているうちに起こりうる合併症のことなど全く実感のない頃だったので、“時間延長かぁ…そういうものなのかなぁ…”と思うだけでした。
実はこれが元気な透析者の基本のひとつだと気づくのはまだまだ先でした。

当時はオフ会も花盛りで、チャンスを見つけては参加しました。オフで会った人とまた別のところで再会したり、友達の輪が広がっていくのもまた楽しいものです。透析をしていなかったら絶対に会えなかった人に会えるなんて、透析も捨てたもんじゃないとも思うようになりました。これも魔法の箱のおかげかもしれません。

ある日、目を疑うような書き込みに目が点になりました。
“血流をあげる?この人は何を言っているんだろう??”
聞いたことも見たこともない言葉。驚きと混乱。これがすべてのはじまりでした。

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はこ

はこ
治らない病気の存在をまだ知らなかった10歳でIDDMを発症し、30年近く経って透析を導入しました。ひそかにインスリン50年賞を狙っていたのですが、ある日突然膵腎同時移植の順番が…11年の透析生活では透析条件でかなり苦悩しましたが、人に恵まれてなんとか過ごすことができました。
今は移植した臓器と末永く歩いて行けるように頑張っています。

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