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知っトク? こんな事〜患者・家族のお役立ち情報
【第11回】
お薬との上手な付き合い方
2015.9.7
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暑い、暑いと言いながら、ようやく秋の気配も見えてきたかなーと外の仕事中に赤とんぼが空を舞うのを見ながら考えていました。
透析生活や慢性腎臓病(CKD)の維持生活の際に、重要な物の1つとして「薬」の存在がありますね。私自身も降圧剤、リン吸着剤、痒み止めとさまざまな薬を処方され毎日飲んでいます。毎日飲んでいるのに、そう言えばキチンと「食前」や「食間」という意味を調べていなかったなと思って、色々と調べてみると思わぬことが分かり驚きました。
「食前」「食間」「食後」のベストなタイミングはいつだろうと首をひねることがあるので、製薬会社さんのホームページなど色々と見てみました。
食前 | 食事の20〜30分前 (リン吸着剤や血糖値を下げる薬など) |
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食間 | 食事と食事の間という意味で、おおよそ食事を終えてから約2時間後が目安 (胃の粘膜保護剤や空腹時に吸収がよくなるように作られている薬) |
食後 | 食事が終わって20〜30分後までの時間 (主に食べ物と一緒の方が吸収しやすくなる薬や、空腹時に飲むと胃を荒らす可能性がある薬) |
改めて調べてみると自分の思い込みに驚きました。食間は食事中に飲むものだとばかり…。最近、リン吸着剤を飲んでない!と主治医に言われて、飲んでいるのになぁと不満に思っていたのですが、結論としては私自身が適切なタイミングに薬を飲んでいなかったせいで効き方が悪かったと分かり反省中です。処方されている薬はキチンと指定されたタイミングで飲まないと無駄になってしまう可能性もあるだけに、ここは素直に気をつけておきたい所です。
また、薬はきちんとお水で飲むという基本も守るべき大事なことです。薬の中にはコーヒーやお茶に含まれているカフェインなどで効果が薄れる、逆に薬の効果が強く効きすぎてしまうこともあるそうです。降圧剤の一部にもグレープフルーツジュースなどとの飲み合わせの悪いものもあるので、わからない時には生兵法でなく処方された薬の説明書をよく読む、病院の先生に聞いてみる、処方してくれた薬局の薬剤師さんに質問してみるのも大事なことです。
処方されたお薬を院外処方で受け取るときに、薬剤師さんに「お薬手帳はお持ちですか? 」とよく聞かれます。このお薬手帳はただ単に処方された薬の記録というだけではなく、いつもの病院以外に受診するような場合に非常に重要な役目を果たします。
「お薬手帳」には、処方されている薬の記録を薬剤師の方々が見て「アレルギー体質」やその方にとっての禁忌薬などの情報を拾い出す、などと言った役目があります。それだけではなく災害発生時などの際にも、お薬手帳を見ることでいつも飲んでいる薬が判明しやすくなるなどのメリットもあります。とはいえ、常にお薬手帳を携帯するのは面倒臭いと感じることもあります。一部の地域では複数の病院受診券とお薬手帳のデータを1枚の電子ICカードにまとめて分かりやすく管理しようという試みもあるようです。
薬の飲み方を正しく守り、また「お薬手帳」もきちんと活用して、上手に薬と付き合うことで体調改善に活かしてほしいと思います。
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