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透析をしている方の多くが悩む、乾燥による肌のかゆみ対策

2022.2.7

文:s.yuri

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かゆみに悩む透析をしている方は多く、特に空気が乾燥する時期は肌のかゆみが強くなりやすく、かゆみに耐えていらっしゃることと思います。
透析している方に生じる強いかゆみには複数の原因が挙げられますが、今回は原因のひとつである乾燥に着目し、乾燥によってかゆみが発生するしくみや対策について解説します。今一度、かゆみの対策を見直してみてください。


肌が乾燥するとかゆくなるしくみ

透析をしている方のほとんどが乾燥肌だとされています。
乾燥肌とは、肌の水分や脂質が不足して潤いが足りない状態を指し、肌がつっぱったり粉を拭いたり、触ったときにカサカサしたりする状態です。

皮膚は、外側から「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層で形成されています。表皮のもっとも外側は薄い角質層で、その角質層を皮脂膜が覆うことで体内の水分が蒸発するのを防ぎ、また外部の刺激や異物の侵入を防いでいます。

肌の断面図

しかし皮膚が乾燥すると、本来は真皮にある刺激を知覚する神経(知覚神経)が角質層近くまで伸びてきます。これにより、肌が乾燥していなかったときには気にならなかった衣類のこすれや紫外線、花粉などのわずかな刺激も知覚神経に届きやすくなり、かゆみを感じてしまうのです。
特にすねや膝、足の裏、手の甲、頬、目・口の周りは皮脂分泌が少なく、乾燥しやすい部位です。


透析している方は肌が乾燥しやすい

透析している方の肌が乾燥しやすい主な理由は、透析期間が長くなると汗腺や皮脂腺が萎縮し、汗や脂質の分泌量が少なくなることと、水分摂取制限によって皮膚の角質に供給される水分量が健康な人よりも少ないためと考えられています。

加齢も肌の乾燥に関係しています。歳を重ねると、皮膚の角質層に含まれるセラミド(角質細胞間脂質)や天然保湿因子(NMF)が減少し角質細胞同士の繋がりが弱くなるため、皮膚の水分や皮脂が蒸発しやすくなります。

肌のかゆみが辛くても、爪を立てたり孫の手を使ったりして患部を掻きむしってはいけません。肌を掻く刺激でかゆみ物質であるヒスタミンが分泌されるため、掻くほどかゆみが悪化するためです。さらに炎症や湿疹を招いてより強いかゆみが生じる可能性があるほか、傷口から細菌が入って感染症を引き起こすリスクもあります。

空気が乾燥する晩秋~冬だけではなく、湿度の高い夏でもエアコンによって肌が乾燥したり、汗に含まれるかゆみを引き起こす塩分やアンモニアなどの成分によってかゆみが生じるケースもあります。


乾燥による肌のかゆみ対策

自分でできる対策としては、「できる限り肌に刺激を与えない」ことと、「肌を保湿する」の2点です。
具体的な例を見てみましょう。

入浴関連

  • 熱めのお風呂では皮脂や保湿成分を洗い流されてしまうため、40度以下のぬるめのお風呂に浸かりましょう。
  • ナイロンタオル等で体をごしごしこすると刺激になります。ボディソープをしっかり泡立てて手や綿素材などで優しくなでるように洗いましょう。
  • 洗浄力の強いボディソープやシャンプーは避けましょう。敏感肌向けの商品や固形石鹸は刺激が少なくおすすめです。
  • ボディソープやシャンプーの流し残しはかゆみの原因となるためしっかりすすぎましょう。
  • 体が温まるとかゆみが増しやすいため、入浴後すぐ布団に入るのは避けましょう。

皮膚の保湿

  • 入浴や水仕事の後はできるだけ早く保湿剤を塗り、皮膚の乾燥を防ぎましょう。刷り込むように塗ると皮膚に刺激を与えるため、優しく丁寧に手のひらで塗ってください。
  • 加湿器などを活用して部屋を加湿しましょう。ただし湿度が65%を超えるとカビが発生しやすくなるため注意が必要です
  • かゆくてたまらない時は冷やすのがおすすめです。一時的にかゆみが軽減されます。

その他

  • 肌着は締め付けが少なく、木綿や絹製品のように肌への刺激が少ないものを選びましょう。
  • 爪を立てて掻くと大きな刺激になるため、短く切っておきましょう。

肌のかゆみは我慢しないで

透析をしている方のかゆみは、激しく掻いたりしない限り、赤い斑点や赤み、隆起、水ぶくれなどの分かりやすい病変が無いのが特徴ですので、遠慮せずに医療スタッフに相談しましょう。どんな時にどこがかゆくなるか、どのくらいかゆみが続くのかなど具体的に伝えることが、より適切な治療への近道です。

かゆみに対する原因が明らかになるにつれ、総合的なケアも確立され治療の選択肢も増えています。薬や十分な透析など数ある治療の中でも、まず基本は皮膚の乾燥対策です。保湿スキンケア指導がある透析施設もありますが、ここでは基本の対策をご紹介しました。QOL(生活の質)を維持するためにも、ぜひ取り入れてみてください。

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s.yuri

s.yuri
じんラボのライター。大学卒業後、地元紙で主に教育や警察、司法、スポーツ、地域ネタを追いかける社会部記者として働き、その後夫の転勤に伴いゆるいフリーランスでライター・編集者として活動してきました。
学生時代から医療福祉に関する執筆に関わりたいと思っていたのが、十数年の時を経てじんラボでご縁をいただました。透析や腎臓病の勉強を重ね、少しでも元気の出る情報をお届けします。

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