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災害時と透析:災害時の心得
最終更新日
2024.2.2
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より詳しい離脱方法や対応に関しては「災害時における透析医療活動マニュアル 第3章 透析患者用マニュアル(防災の手引)」で確認しましょう。
施設血液透析(CHD)を受けている患者さんの場合
災害発生時
揺れは大きくても十数秒で必ず収まりますので、施設の指示に従って落ち着いて行動しましょう。穿刺針が抜けないよう血液回路をしっかり握って、布団や毛布をかぶって落下物から身を守り、ベッド柵につかまりましょう。↓
避難する時
透析を中止するには回路からの離脱が必要です。緊急離脱セットの使用方法など、平常時にかかりつけの透析施設に確認しておきましょう。履物を履き、スタッフの誘導に従って避難しましょう。エレベーターは使用してはいけません。日ごろから非常口を確認しておきましょう。↓
避難した後
穿刺部の消毒や傷の手当てを受けましょう。次回の透析予定など、今後の対応について確認しましょう。透析を受けていない時に災害を受けた場合
自分の身の安全は自分でしっかり守ることを念頭に、透析が必要であることを申し出て、施設との連絡を取って次回の透析の対応について確認し、薬・食事等に気をつけて自己管理を続けましょう。透析を受けるための避難後の対応
かかりつけの透析施設、もしくは最寄りの保健所、災害時拠点病院に連絡を取り、自分の状況を伝え、今後の透析方法について確認します。他の施設へ移動して透析を行うこともありえるので、移動方法や集合場所を確認しましょう。災害時要援護者透析カードを常に携帯しておきましょう。腹膜透析(PD)を受けている患者さんの場合
透析中に災害が起きた時
透析を中止して避難するなら、CAPDの場合、チューブを切断するか、透析液バッグとバッグ交換機を持って避難しましょう。APDの場合、適切な方法で回路を切断して避難しましょう。透析を受けていない時に災害を受けた場合
自分の身の安全は自分でしっかり守ることを念頭に、安全な場所に避難し、透析患者であることを申し出ましょう。汚染した透析液が体内に入らないよう、腹膜カテーテルの破損や汚染には注意が必要です。薬・食事等に気をつけて自己管理を続けましょう。
透析を受けるための避難後の対応
透析場所や機材の被害状況を確認しましょう。避難所で腹膜透析患者であることを申し出ましょう。避難所で待機する場合、PDメーカーにわかるよう自宅玄関前に避難場所を掲示しましょう。かかりつけの透析施設、もしくは保健所、災害拠点病院、関連・協力施設に連絡して今後の対応を相談しましょう。PDメーカーにも連絡をとり、必要な物品の配送について相談しましょう。治療の際はきちんと消毒し、清潔を保ちましょう。在宅血液透析(HHD)を受けている患者さんの場合
透析中に災害が起きた時
回路をしっかり握って外れないようにしましょう。HHD管理施設から教わった通りに、災害の種類に応じた対応を行いましょう。透析を中断する場合、返血するか血液回路を切るか判断をしましょう。安全な場所に避難し、止血・消毒をしましょう。透析を受けていない時に災害を受けた場合
自分の身の安全は自分でしっかり守ることを念頭に、安全な場所に避難し、透析患者であることを申し出ましょう。薬・食事等に気をつけて自己管理を続けましょう。
透析を受けるための避難後の対応
水質や装置が安全でないと在宅透析ができないので、HHD管理施設、もしくは保健所、災害時拠点病院、関連・協力施設などに連絡を取り、今後の対応を相談しましょう。参考
- 東京都福祉保健局(2006年3月改訂版)『災害時における透析医療活動マニュアル』
- 東京都区部災害時透析医療ネットワーク(2010年8月)『透析患者災害対策マニュアル』
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