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生活を支える
障害年金
2013.4.1
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障害年金
病気やけがなどによって長期療養が必要で、仕事や生活に著しい制限を受ける状態になったとき、生活を支えるものとして支給されます。障害年金を受けられるのは、公的年金に加入し、一定の保険料納付要件を満たし、かつ障害の状態など、障害年金の支給要件を満たしている方です。障害年金が支給される「障害の程度」については、「国民年金法施行令」および「厚生年金保険法施行令」によって障害等級(1〜3級)の基準が定められており、身体障害者手帳の等級とは異なります。透析患者さんは基本的に、障害等級2級もしくは3級に認定されます。
障害年金は、障害の原因となった病気で初めて病院を受診した日(初診日)に、どの年金制度の被保険者であったかによって、受給する障害年金の種類が違ってきます。国民年金の被保険者には「障害基礎年金」、厚生年金の被保険者には「障害厚生年金」、共済年金の被保険者には「障害共済年金」が支給されます。厚生年金および共済年金の被保険者は自動的に国民年金の被保険者にもなるため、障害等級が1・2級であれば障害基礎年金も併せて支給されます。
障害年金の支給を受けるには、本人または家族による支給申請の手続きが必要です。障害年金の手続きは複雑なので、手続きを行う前に日本年金機構の「ねんきんダイヤル 」(ナビダイヤル0570-05-1165)や、年金事務所、街角の年金相談センターなど(下記参照)を利用し、事前に相談すると良いでしょう。
3つの受給要件
障害の原因となった病気やけがの初診日において国民年金、厚生年金等の被保険者であること。または共済組合の組合員であること。
(国民年金の被保険者となる前(20歳未満)の病気やけがにより障害の状態になった場合や、国民年金に加入したことのある人で、60歳〜65歳未満の間に初診日のある病気やけがにより障害の状態になった場合は、障害基礎年金の対象となる。)
- 初診日が20歳未満の方が、障害の状態にあって20歳に達したとき
- 初診日が20歳以降の方は、
- 初診日から1年6ヵ月を経過したとき(障害認定日)
- または65歳に達するまでの間に障害の状態になったとき
※ただし、特例として人工透析療法を行っている場合は、透析を初めて受けた日から起算して3カ月を経過した日を障害認定日とする。
初診日の前日までに原則として加入期間の3分の2以上の保険料が納付(または保険料免除)されていること。
(ただし、特例として平成28年3月31日以前までであれば、初診日の属する月の前々月までの直近の1年間に保険料の滞納がなければよい。)
《注》
国民年金の被保険者となる前(20歳未満)に病気やけがになった人の障害基礎年金については、本人が保険料を納付していないため、二段階制の所得制限が設けられています。
年間所得額(2人世帯)が
398万4干円を超える場合:年金額の2分の1相当額に限り支給停止
500万1干円を超える場合:全額支給停止
年金額
障害等級2級に認定された場合
(現在、人工透析療法は2級となっています)
国民年金(障害基礎年金)の場合(平成24年度)
- 【子の加算】
- 第1子・第2子:各226,300円
- 第3子以降:各75,400円
18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子
20歳未満で障害等級1級または2級の障害者
厚生年金(障害厚生年金)の場合(平成24年度)
―公務員の場合は「障害共済年金」
〔報酬比例の年金額〕(※)+ 〔配偶者の加給年金額(226,300円)〕
障害等級3級に認定された場合
国民年金(障害基礎年金)の場合(平成24年度)
厚生年金(障害厚生年金)の場合(平成24年度)
―公務員の場合は「障害共済年金」
《注》
障害等級3級に認定された場合、国民年金のみ加入者(厚生年金等非加入者)には障害年金は支給されません。
※報酬比例の年金額の計算式
(1)〔{(平均標準報酬月額)×7.50/1000×(平成15年3月までの被保険者期間の月数)}
+{(平均標準報酬額)×5.481/1000×(平成15年4月以後の被保険者期間の月数)}〕
(2)物価スライド特例水準=特例的に平成12年度から平成14年度のマイナス物価スライドを据え置いたものです。
〔{(平均標準報酬月額)×7.50/1000×(平成15年3月までの被保険者期間の月数)}
+{(平均標準報酬額)×5.769/1000×(平成15年4月以後の被保険者期間の月数)}〕
×1.031×0.978
※(1)の式によって算出した額が(2)の式によって算出した額を下回る場合には、(2)の式によって算出した額が報酬比例部分の年金額になります。
《注》
- 平均標準報酬月額とは、平成15年3月までの被保険者期間の計算の基礎となる各月の標準報酬月額の総額を、平成15年3月までの被保険者期間の月数で除して得た額です。
- 平均標準報酬額とは、平成15年4月以後の被保険者期間の計算の基礎となる各月の標準報酬月額と標準賞与額の総額を、平成15年4月以後の被保険者期間の月数で除して得た額(賞与を含めた平均月収)です。
- これらの計算にあたり、過去の標準報酬月額と標準賞与額には、最近の賃金水準や物価水準で再評価するために「再評価率」を乗じます。
- 被保険者期間が、300月(25年)未満の場合は、300月とみなして計算します。また、障害認定日の属する月後の被保険者期間は、年金額計算の基礎とはされません。(障害等級3級の場合も同様です。)
障害年金申請手続き
- ①必要書類
- 年金請求書
- 年金手帳または厚生年金保険被保険者証
- 戸籍抄本
- 医師の診断書(所定の様式あり)
- 病歴、就労状況等申立書
- その他必要に応じて(生計維持証明書等)
- ②請求書提出先(問い合わせ先も同様)
- 国民年金加入者⇒住民票のある市町村役場の国民年金担当窓口
- 厚生年金加入者⇒お近くの年金事務所
障害年金に関する問い合わせ・相談窓口
- ◇お電話で
- ねんきんダイヤル
- 0570-05-1165(ナビダイヤル)
- 03-6700-1165(IP電話・PHS用電話)
- <受付時間>
- 平日(月〜金) 8:30〜17:15
- 第2土曜日 9:30〜16:00
- ※月曜日(月曜日が休日の場合は火曜日)は19:00まで受付
- ◇窓口で
- お近くの年金事務・街角の年金相談センター
- 0570-05-1165(ナビダイヤル)
- 03-6700-1165(IP電話・PHS用電話)
- <受付時間>
- 平日(月〜金) 8:30〜17:15
- <所在地>
- 下記URLから検索ください
- 日本年金機構『全国の相談・手続き窓口』
- ◇インターネットで
- 日本年金機構ウェブサイト
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参考サイト
- 日本年金機構『障害年金』 (2013/2 アクセス)
- 政府公報オンライン『お役立ち情報』 (2013/2 アクセス)
- 人工透析二人会 『人工透析患者への諸制度』 (2013/2 アクセス)
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